義母だった人の死

師走を迎えました。
この所、親しい人の訃報が続いています。
(少し前から著名人で亡くなる方も多いですね。)
中でも別れた前夫の母の死は、なんとも言い難いものでした。



義母だった人の死_b0367284_12500541.jpg


今はもうお付き合いも無くなっていましたが、訃報は息子から伝え聞きました。
息子は初孫で、特別可愛がって貰っており、幼い頃は季節ごとに田舎に遊びに行き、
広い田んぼの畦で遊び、山や川や温泉にも連れて行ってもらいました。
朴訥な義父と飾らず陽気な義母は、尋ねると無条件に歓迎し、もてなしてくれました。
前夫とは色々ありましたが、義母との関係は良好でした。
最初、かなり頻繁に電話が来る事と、送ってくれる荷物の量には驚きましたが、
嫌な思い出は思い浮かびません。
「あんた、いいがね。」「ふんと〜。(本当)」「楽々とすればいい。」
等と言う言葉と眼鏡の奥のやや垂れた愛嬌のある目が、会わなくなって数十年経っても思い浮かびます。



義母だった人の死_b0367284_12500837.jpg


息子は通夜と告別式には出られないけれど、行ってお別れをして来たいと言いました。
一応私にも気を遣っている様です。
勿論彼の気持ちを尊重して賛成し、私もお香典を託す事にしました。

この義母だった人の死で、これ迄の人生をまた少し振り返り、本当に思えば色々あって、幾山坂超えて来たなぁと思った事でした。
色々あって、色々な思いをして。
きっと義母もそうだったのだろうなぁと。


帰京した息子は、前夫と義父が一緒に作ったというお米を我が家にもとことづかって来ました。
ステイタスありきに見えた前夫は、地位などの喪失の体験を経て、
東京と田舎を行き来し乍ら94歳の義父の米農家を手伝っている様です。
それを聞いて、彼は有形のものは失ったかもしれないけれど
きっと無形のものを手に入れたのではないか、と思い、彼に対する気持ちが穏やかになった事でした。




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by chinagii | 2024-12-03 13:57 | ふれあい | Comments(0)

chinagi        夢と象徴・美しいと感じる事物・日常の些細な愉しみ・サボり Instagam↓はゆる〜く 


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